造形

プロダクトデザインの精度を高める、上達の方法

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造形
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この記事はデザインを学び始め、形状を考えることがまだ得意でない方に向けた記事です。
プロダクトデザインにおいて形状を考える際に、視点を整理し筋道立てて検討を行うための参考となるものです。

形のデザインをするとき、機能的であるが恰好悪かったり、恰好良い形状であっても使いにくくプロダクトが役目を果たさなかったり、デザインする際、どちらを優先したら良いか分からなく悩まれている方もいるのではないでしょうか?機能性と意匠性どちらを取るか…。

私は、どちらも必要で一つのプロダクトに融合させることが解だと考えています。
どちらか一方を優先させるという考え方は、ないということです。

これを理解するうえで、参考にしていただきたい2つの視点をご紹介します。

形状を考えるための2つの視点

皆さんは、形状を考えるときにまず初めにどんなことを考えるでしょうか?
持ちやすい形、すくいやすい形、乗せやすい形、置きやすい形、かっこいい形、かわいい形、丈夫そうな形、優しい形、安心する形、初期段階でいろいろなイメージを膨らませると思います。いま、事例に挙げた形のイメージから共通する仲間を2組に分けるとしたら、どのようになると想像しますか?

私はこのように組み分けします。
持ちやすい形、すくいやすい形、乗せやすい形、置きやすい形
かっこいい形、かわいい形、丈夫そうな形、優しい形、安心する形
これらの2組は「機能的な形」「情緒的な形」に分類しています。
これを仮にFunctionEmotion と呼ぶこととします。

Functionは、プロダクトに必要な機能や要件から、プロダクトに与えるべき形状のことを指します。
プロダクトが機能する・役割を果たすための形状です。
例)ティーカップの持ち手、椅子の座面と背もたれの位置と高さ、パソコンのキーボードの数と位置、カメラのファインダー・シャッターボタン・設定ボタンなど

これは商品企画のような考え方であって、市場のニーズに対して「どんなプロダクトが必要か」に対する回答であると言えます。
想定するターゲットユーザーやペルソナが求めるスペックと、使い方・使用シーンの整理をしていく過程で、Functionが定まります。

Emotion は、プロダクトにイメージや印象をまとわせる手法で、ターゲットユーザーやペルソナに刺さる形状のことを指します。
Functionの形状をベースに味付けをしていく感じです。
例)ハイテクな感じの形状、柔らかそうな形状、温かみを感じる形状、丈夫そうな形状、薄く感じる形状、速そうな形状など

「○○な感じ」と表現できてしまうことが特徴で、とても曖昧なものです。
会社では曖昧なことですら、確からしく必然なことのように思えるストーリーに組み立ててプレゼンをする必要があるのですが、ここではその話は割愛します。

デザイナーに求められる職能はEmotionにあり、この展開力と提案力がデザイナーに求ていることの一つだと思います。
ロジカルに考えれば、Functionは誰にでもできてしまうので、デザイナーとしてのスキルを高めたいのであれば、Functionを抑えつつEmotion で昇華させることを意識すると良いでしょう。

長くなりましたが、今回はここまでです。
デザインの参考になれば幸いです。

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