今までになかった斬新なコンセプトとは何か?
コンセプトを立てるうえで、悩まれている人も多いのではないでしょうか?
そもそもコンセプトとは何か?
コンセプトとは商品企画やデザインをするうえで、目指す姿や実現したいことを指します。
コンセプトを立てるにはまず、問いを立てることからスタートすると良いでしょう。
世の中に対する疑問や違和感、もっとこうあるべきではないのか?ほんの些細なことでもコンセプトのなり得ます。
ユーザーが生活習慣の中で慣れてしまっている、意識していない困りごと、
暮らしが今より豊かになるストーリーなど、仮説から良質な問いを導き出すことを心がけましょう。
問いが立てられれば、実現したいことを端的に言葉で表現し、コンセプトが完成します。
斬新なコンセプトと思われる理由
「斬新なコンセプト」「新規性の高いコンセプト」何が新しくて何が新しくないのか。
これらのアイディアは何故新しいと言われるのか。
この手の話で新規性の高いアイディアに対してよく聞かれるのが
「ありそうでなかったアイディア」「本質を見極めたアイディア」が挙げられます。
ありそうでなかったアイディア
前者は暮らしの中で見過ごされていた困りごとにフォーカスした、気持ちを「マイナスからプラス」に持っていくコンセプト。
気持ちを「プラスから更にプラス」の状態に持っていくコンセプトも存在します。
KOKUYOのカドケシがこれに当たると思います。
消しゴムは新品の状態で、角を使って消すことが紙に引っかからず、綺麗に消せて気持ち良い瞬間です。
ところが、角で消すと一瞬にして丸くなり、この快感は新品をおろした瞬間に消えてしまいます。これは消しゴムを使えば当たり前の出来事であり、何も疑いようのない日常だったのですが、このことに対して疑問を感じられたことが良いコンセプトの立案に繋がったと思います。
本質を見極めたアイディア
後者はそもそもの提供価値を見つめ直し、そこを磨き上げていく、というコンセプト。
バルミューダの「美味しく焼けるトースター」がこれに当たります。
温度設定の多さ、作れる料理の多さよりもトースターの本当の価値を見極めた、原点に立ち返るコンセプトだったと思います。
このトースターの登場が市場の差異化戦略を大きく変えた、台風の目となるような登場でした。
斬新なコンセプトの共通点
例に挙げたコンセプトの共通点は、従来の延長線上にないところから気づきを得たことです。
これらの例でいえば、機能(スペック)以外のところから製品価値を見出しコンセプトを定義したことです。
消しゴムは、消しゴムの「性能(硬さ、擦りやすさ、消しかすのまとまり具合)」に着眼してしまいそうになりますが、
視点を変えて、消しゴムのもっとも優秀な瞬間に気づけたことが良いアイディアに繋がっていると思います。
トースター例でも、料理をつくり楽しむ本質である「美味しさ」に向き合ったことが型破りなトースターを生み出すきっかけとなりました。
結論:斬新なコンセプトとは
斬新なコンセプトは、従来の延長線上とは違う視点から生み出されるもの。
※延長線上とは、マーケットで主流となっている差異化戦略のこと。
逆にマーケットで主流となっている差異化戦略の延長線上でコンセプト立案しても、斬新な製品コンセプトとは言えない。
最後に:注意点
事例では、性能軸で考えたコンセプトは、斬新とは言えないという受け取り方をされたかもしれませんが、それは違います。
性能基軸で考えていたとしても、それがマーケットの主流である差異化戦略とかけ離れていれば良いと思っています。
ダイソンのように「吸引力」を徹底的に極めて、ゴミを一切逃さない、しかも吸引力が衰えない掃除機をコンセプトとしたように業界に驚きを与えた事例もあります。
ですが、勘違いをしていけないのはカスタマーにとって何が価値で、何が嬉しいかということ。
気持ちや暮らしがプラスになるのか?オンリーワンの存在になれるか?いかなるコンセプトもここを外してはいけない。
自分にも言い聞かせつつ締めくくりとさせて頂きます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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